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クマ生態の正しい認識と対策を

1月29日(月)、美郷町役場隣の「みさと館」でクマ対策等の研修会を開催しました。
平日の午後ながら会場は40人あまりと満員。
学校関係者をはじめ、美郷町の隣接自治体の川本町や飯南町からの参加も。

クマの出没がなくなったこの時期になぜ開催?

クマが出没する季節に「わーっ」とざわついて、出没が減り無関心になる前に、クマ生態の正しい認識と対策情報を提供しました。
クマに限らず、どの野生動物でも餌付けにならないよう、放任果樹の除去柵を設置するなど年間を通じて自分たちでできることから対策の実践をしていただく、その思いでこの時期に開催しました。

講師は3名。
はじめに『ツキノワグマの被害を防ぐために』と題して島根県西部農林水産振興センター県央事務所 主幹 澤田誠吾さんと、同センター島根県鳥獣専門員 岩下幸代さんが話されました。

澤田さんは鳥獣対策のアドバイザーや、クマ対策に関しては全国都道府県職員では第一人者。
美郷町とは平成16年(2004)合併からずっと一緒に獣害対策をやってきた旧知の間柄。

講演ではクマの生態と管理について講演され、「人里にクマを寄せる最大の要因はカキ」と。
「クマの遭遇は、いつ、どこで、何がおこるかわからない。クマを集落に誘引しない対策が重要(=日頃から遭遇リスクを低減していくこと)」といわれ、そのための“継続していくこと”の大切さを話されました。

休憩を挟んで3人目の講師として町内都賀行公民館の副館長 布元明子さんが登壇。
都賀行公民館とその周辺の住民の人たちとのサル対策クマ対策について講演されました。

都賀行公民館では、令和3年6月から今日まで地域の人たちとできることから対策をはじめようと身の丈の対策を実践されています。わからないところは、雅ねぇ(井上雅央先生)、美郷バレーきゃらバンで一緒になって勉強して対策しますと。
講演では都賀行公民館でやってこられた獣害対策の3つのポイントを話されました。

【獣害対策の3つのポイント】

  1. 集う・・・昭和10年~昭和20年代生まれの女性・ギャル(20〜30年前は、、)を中心に時にお茶を飲みながらワイワイガヤガヤと公民館や畑が集いの場に

  2. 正しく学び、実践する

  3. つながる・・・美郷バレー協定企業 古河電気工業株式会社の地域防災を活用してチャット情報で楽しく出没予測

布元さんは講演最後の締めくくりに「クマの対策がスムーズにいったのも、以前からサル対策をおこなってきた賜物。サルとの闘いで地域の絆が深まりました」と。
まさに獣害対策は地域づくりのバロメーターですね!