熱烈歓迎!日本農村原風景考察団光臨
8月9日(金)、1台の大型観光バスが美郷町役場前に到着しました。出迎えたのは濁酒蔵元邑川 田邊裕彦さん。台湾から3泊4日の視察団「日本農村原風景考察団」の代表 荘銘城さんと田邊さんとは約30年前の学生時代、共に同じ麻布大学研究室で勉学に励まれた学友。今も旧知の仲。台湾の畜産行政の礎を築いた荘さん。田邊さんの邑川 どぶろくを今春、台湾の百貨店(台中市)に輸出されるなど、麻布大学とどぶろくが紡いだ視察旅行なのです。
一行は荘さんのネットワークで台湾全土から集まった農業分野の元官僚や大学教員OB、医者等とその家族35名。早速、壮さんは田邊さんの案内で美郷町 山根啓史副町長を表敬訪問されました。
壮さんは「どうやったら農村の農業者が潤うか」そうした現場の人たちを思う気持ちから畜産や技術のシステムを台湾に取り入れて日本でいう畜産振興事業団や中央家畜会などを次々と設立。農村愛と大の親日家であることが会話から伝わってきました。「都会ではなく地方・田舎を視察していくことが大切」、「台湾でも台北から事業を起こすのではなく地方からコトを動かしてきた。小さい成功事例から大きくしていくことが大切・・・」、「これまで視察観光は日本の農村各地を視察してきた」と。
一方、このたびの視察団の仕掛け人 邑川 田邊さんは「はじめての試み。観光コースを組めたことに意義がある」と。ファーストペンギンの役を買ってでられた田邊さん、ビジネスからかけ離れた郷土を愛する気持ちとボランティア精神で裏方に徹しながら美郷町の良さを台湾の方にPR。
一行は役場近くの麻布大学フィールドワークセンターへ。
出迎えるのは麻布大学教授 江口祐輔先生。センター内の講義室でイノシシをメインに動画で説明しながら専門の行動学を講義。ジョークを交えながら豚と同じようにイノシシはきれい好きなことや日本の獣害対策について話されました。
昼食はみさと館で、山くじらのロースト(イノシシ肉)や美郷もみじのマーボナス(シカ肉)、江の川のアユの天ぷらなどの入ったお弁当を堪能されました。昼食会場に貼られた「熱烈歓迎!日本農村原風景考察団光臨」の横断幕を前に記念撮影する人が続出。
昼食後、みさと館(美郷町粕渕)から約18km分離れた農家民泊三國屋(美郷町都賀本郷)へ移動。
古民家三國屋内を満喫。縁側や畳、障子襖の写真を撮るなど視察団の多くが日本はじめてとあって感動も一塩でした。田邊さんが三國屋の裏庭で冷やしたどぶろく「邑川」を提供。口にした人からは「好食」、「真好食」の声が。
日本農村原風景考察団の美郷町内の視察観光。30年間紡いでこられた田邊さんと荘さんの友情が美郷町の新たな魅力と可能性のページをつくった1日になりました。コトを興すのは”人と人のつながり”、人に尽きるのだと・・・。