“楽ちん”獣害対策製品の誕生
5月22日(水)、美郷町乙原の吾郷地域なでしこ会(旧吾郷地域婦人会)の管理運営の青空サロン畑において、美郷バレー協定企業・(株)テザック(本社・大阪市)と美郷町で共同開発したワイヤメッシュと電気柵線をつなぐ接続部材の開発発表を行いました。
梅雨入りを前に会場の青空サロン畑は4月13日に吾郷地域なでしこ会で植付けしたジャガイモの淡い紫の花や柑橘系果樹の白い花が咲いて1年で一番華やかな環境で、開発後の流通販売を担う美郷バレー協定企業の鳥獣害対策製造機器メーカー・タイガー(株)やJAしまね邑智地区本部など関係者26名の参加でにぎやかに開催されました。
開発した(株)テザック・開発推進室長 山下さんと美郷町・おおち山くじら研究所長 江口先生から製品開発の意図や機能について説明がありました。開発の着眼点である「設置・管理労力の省力化」に力点を置いた発想は美郷町ならではの農村社会の高齢者や女性の人たちの農作業や獣害対策に配慮した思いが説明から伝わってきます。
説明が終わった後、吾郷地域なでしこ会のお母さんたちがワイヤメュシュに開発商品の装着を体験。
感想は開口一番「こりゃあ、ええ」「簡単につけられる」「楽ちん」と開発関係者にとって嬉しい言葉が返ってきました。
この日は、長年、美郷町の獣害対策や地域振興に共感して美郷町ファンの松本さん(三重県職員)が休暇をとってはるばる三重県松坂市から訪れ、飛び入り参加されました。松本さんは長年、三重県の農政や鳥獣対策に携われ、自分からも体験・・・。「よく考えてある」「簡単でいい」と。現在は農業実習助手として三重県内の高校に勤めている松本さんは生徒や関係者に紹介したいとも。
このたびの獣害対策製品の開発は美郷バレーの取り組み、新たな共創の一つになりました。隠れた成果として鳥獣対策業界とは異業種の(株)テザックが開発した製品を鳥獣対策業界のメーカーであるタイガー(株)が美郷町を拠点に流通販売を担うという連携が構築されたことは美郷バレーにとって大きな収穫につながりました。
今後、美郷町では美郷バレー・きゃらバンや今年10月開催予定の「美郷バレー・山くじらフォーラム」で町内に紹介や普及していきます。町外へは美郷町への視察者やJAしまね邑智地区本部を通じて紹介や普及していきます。