見出し画像

雅ねぇとサクラ

3月26日(火)、天気は雨。
美郷町の中心地・粕渕(かすぶち)の入口、早見川が江の川と合流する県道沿いの桜の木。
道路沿いの桜の木で毎年一番早く咲く桜の木。
桜の開花のはじまる季節は農繁期のはじまる季節でもあります。
この桜の木から江の川を約6㎞下った吾郷公民館の一室では、竹田勇副公民館長が「獣害対策は繰り返し学習することが大切です。自分の畑は自分で守って、育てた野菜を自家消費していけるよう年度末ではありますが獣害対策研修会を開催します」と開会宣言。

講師は獣害研究家“雅ねぇ”(井上雅央先生)。
手足をピンとのばしてロボット歩きで登場(会場わらい声)。
40分、40分の2時間の講義では、「安心」と「餌」の2つをセットにして野生動物(イノシシ、サル、クマ)にあげたら餌付けになる、野生動物はここ(集落)にすみついてしまう・・・一人が花火で追い払ってもダメ!みんなで追い払うことが大事!放任のカキは伐らないと餌付けの原因に!・・・獣害対策だけでなく、よもやま話も交えてあっという間の2時間の講義でした。

この研修会場は平成16年(2004)閉校した吾郷小学校の職員室。
約50年前の職員室が研修室となった今でも当時のたたずまいと部屋の匂いが漂ってきます。
職員室だった当時は児童が先生に叱られる以外に滅多に入る機会がなかったため、常に手足、背筋をまっすぐにしてロボットのように入室する姿はこの日の雅ねぇの登場姿と重なります。
でも違う所は、当時のシ~ンと厳格で静かな空間ではなく、この日は関西弁に呼応した笑い声にあふれています。

黒板も当時のままで職員室とわかる名残が見受けられます。
平成30年(2018)吾郷公民館になってこの研修室に、昔、お相撲さんだった四股名「岩戸川」の化粧まわしが展示されています(岩戸川の石碑は簗瀬と乙原の町道の途中に建立)。

昔の職員室で、しかも、お相撲さんの岩戸川の化粧まわしの横で雅ねぇのよもやま話・講演は受講した10数名の地元参加者にとって不思議な時間と空間に包まれたその土地ならではの味わいある研修になりました。
小さな公民館の手作り研修会。獣害対策もその土地にあった個性と味わいある取組にしたいものです。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!