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雅ねぇの林間学校

7月27日(土)午前10時、“雅ねぇ”こと獣害研究家 井上雅央(いのうえ まさてる)先生の『雅ねぇの林間学校』が町内乙原(おんばら)で開校しました。共催は吾郷公民館、吾郷地域連合自治会。
林間学校は約2ヘクタールの荒地化した農地や樹園地を雅ねぇが数年前からせっせと藪を再開拓。センダンやネムの木、アカメガシワ、クワの木など心地よい木漏れ日程度に間引いた“トトロの森”ならぬ、雅ねぇの森。当然、あらわれるのは草刈り機や昆虫網を片手にもった、ときに煙(タバコ)も吐き出す、森の妖精“雅ねぇ”。切株を一服する灰皿おきに、伐った丸太にキクラゲを生やし食材にしてしまうなど魔法をかけます。草木の勢いの強いこの季節、毎朝6時には草刈り機をまわして手入れをするひた向きさも。

センダンに垂れ下がった緑のツタの下で、雅ねぇの講演がスタート。手づくり黒板に、①宝の山乙原、②人も動物だ、③あたりまえを学ぶ、④物知りになるな!の順に講義。最後の④人は自ら考えることが大切ですと。
真夏の午前10時といえば日差しが強いと思われるかもしれませんが雅ねぇの森はすがすがしい風がそよいできます「ここ、ええ風吹くんですよ」「気持ちいいんです」と雅ねぇ。この心地いい風に乗って雅ねぇの講義中に次々とBGMが。最初にツクツクボウシ、8月にまだ入っていないのに初聞き。すると「ゲェ、ゲェ、ゲ・ゲ・ゲ」とブッポウソウの声がけたたましく聞こえてきました。林間学校から1km上流の栗原橋に営巣したヒナ鳥も巣立ち、活発に捕食中。「パンパン・・・」と江の川の対岸でロケット花火の音。栗原の住民がサルを追い払っているのか。
すると一斉に二イ二イゼミの声が。さすが森の妖精“雅ねぇ”、BGMがすごい。最後に車の低い排気音とともに流れてきたのは演歌。お昼を前に移動販売車が集落を巡回。田舎ならでは、雅ねぇの森の音の風情が伝わってきます。
参加者に顔を向けると「円山のサル退治」で竹の筒を用意されたり、円山を縦走した立脇さんの顔も。これまでサル被害に無縁だった立脇さんは円山のサル退治を機に率先して隣近所をまとめて対策したり、雅ねぇに会って対策を学ぶなど雅ねぇの④学びながら自ら考え実践していく姿が会場に見受けられました。

講義のあとは雅ねぇの昆虫のコレクションを参加者で見学。参加者から「雅ねぇの林間学校や吾郷公民館の展示だけでなく、もっとたくさんの人に見てもらったら・・・」の声が。参加者一同、「じゃあ、みさと館のホールは?」ということで8月から雅ねぇの昆虫展はじまります・・・これも雅ねぇの森の妖精の魔法にかけられたかも。