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円山のサル退治・続編2

9月1日(日)朝の「円山(まるやま)にサルが入りました」の自治会LINE。
LINEの発信者は自治会役員の立脇さん(地元では「しんごちゃん」と呼ばれています)。
7月21日の『円山サル退治』の主人公でもあります。これまで同じ集落でもサルが出没しなかったため無関心だったしんごちゃんがサル被害に直面したことを機に「心を入れ変えて継続的にサルに立ち向かわせていただきます」とのメッセージから40日、しんごちゃんを中心に円山のサル退治のドラマが進行中(協力せずにはいられない)。
まずは円山の外周約1㎞を自転車で確認。2匹のサルが一目散で空き家の後ろに。人が追って来ないと油断したのか、ブロック塀でのんびりとしているところにロケット花火を2発お見舞い。サルは円山の竹藪へ。さらに自転車でその先を進むとまだ熟していない渋ガキの食べ残しの痕跡発見。ヤツら(サルの群れ)は確かに円山にいる・・・と。
半分、円山から逃げずにいてくれという願いも(しっかり追い回して円山はお前たちの居場所ではないというメッセージを送りたい思いで)。

LINE後、しんごちゃんは、竹藪が邪魔になってそれ以上、サルを追うことができないため、道路から花火を撃っても円山の一定の距離でじっとして逃げないという歯がゆい経験から、竹藪を抜けて円山の中腹まで追っていけるようにナタをもって道刈りをしていました。

一方で、この夏3回目の円山の稜線を江の川の流れる方向へ縦走してサルを探索。
まず、円山の稜線の南側で朱色の鳥居がお出迎え。円山の稲荷神社です。お稲荷さんが祀ってあり、毎年3月にまつりがあります。商売の神様として以前は集落内の店主さんがお参りしていたそうですが、集落内にお店はなくなり、今は円山に上るのも年々一苦労とあってお祭りを何とか継続している状況です。木々の間から乙原集落の沖丈エリアが望めます。サルは円山に入るとこの景色を眺めているのでしょう。

「待ってろよ、サルたち」 と境内の後ろからさらに歩くこと200mくらい先の江の川の袂まで縦走。
稜線はサカキやツバキ、シラカシなど広葉樹がはえて日中でもうす暗い明るさですが、足元は歩きやすく、サルの群れが寝泊まりする場所は落ち葉が全くありません。根元から萌芽した複数の幹になっている雑木が多いことから昔は薪炭で木々を生活に使い、繰り返し再生されていた里山の暮らしの匂いがします。今は、その稜線を歩くとプンプンと猿の獣匂が漂ってきます。携帯した蚊取り線香の火を使って時折、真下や斜め下に向けてロケット花火を発射。

小一時間、円山の稜線を中心に歩いたのち、しんごちゃんたちと合流。サルの話から井戸端会議に変わり、ちょうどお昼のサイレンの音で解散。

1時間後、自治会のLINEには、しんごちゃんから「サルは円山から逃げたようです」「サルを追い払うときに竹藪に道を作ったのでお役に立ててください」とのメッセージがありました。サル対策は集落や隣近所とのチーム戦、そこには日ごろの人のつながりが大切だとあらためて円山のサル退治2で感じた初秋の円山の出来事でした。